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年甲斐もなく愛猫と愛車と服とか靴とか アクセサリーとかについてクダクダ書いてゆくブログ。
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ロメオ

プロチアデンが呼んでいる
アモキサンが招いている
コンソールの高台
かびた毛布の洞窟
萎びた雑誌の湿地
乱雑に走るシールドは葦 黄ばんだ紙屑の落葉に絡んでいる
色とりどりのダイオードは 忘れかけた遠い街の灯
モニターの沈まぬ夕陽に 老いたリッケンバッカーはたそがれて
少し残ったコカ・コーラは独り言
レキソタンは鼠に齧られて
ドグマチールは虫の手足と戯れて
いろんな名前の小人達が見上げてる セブン・スターの灰の雪
6年かけて築き上げた 深い森のステイジに 降り積もる

ロメオ
淡水巻貝のロメオ
割れた唇 窪んだ瞳 荒んだ頬
こんなに永く うずくまっても
髭が薄いきみは やっぱり色男
ジュリエッタが また 待っているよ
きみの黒く長かった後ろ髪を想ってさ
逞しいかった二の腕を想ってさ
眼を閉じて耳を澄まして きみの思い出を慕って
舞台の外で いじらしく

(ジュリエッタ 
ぼくじゃだめかい?
こんなにも毎夜 君に切ない息を切らしているのに
ロメオは君を忘れたってさ
彼が求めているのは ぼくが届けるワイドスロー
君じゃない)

さあ ロメオ
ベタナミンが待っているよ
目醒めたら また一曲 聴かせてよ
エチゾランにお礼を言って 歌ってよ
きみの体中の震えが漏らす あのファルセットで
いつもどおり 
「ぼくはまだまし」って思わせて


ねえ ロメオ
時間だよ 
起きてよ ロメオ
お願いだ


ロメオ 
陽の光を浴びれぬ きみは
昼なき森の猛禽類
鬱蒼と茂る不安を狩るのに疲れたら
もっと深く眠ろうか
甘美なる魔王の草汁 酒に含んで 
くちうつし





使い古されたアドレナリンなんて 苦味の消えた紙屑以下だ
重要なのはセロトニンとドーパミン
それとアルカロイドの二、三種類
ヴィタミンRにミントタブを混ぜるのは有効だけれど
優しさ半分のアスピリンなんて この頭にはプラセボにもなりやしない
あのシロップを 舐めてから 女の甘さはとっくに捨てた
この真紫の唇を 綺麗と言ってくれる きみがいる
きみの足音が 霞んだ木洩れ陽を踏みに来る
凍える唇を潤す唾液から甘い味が消えた時
歯と骨の隙間を打ち鳴らして きみの為に歌うから
あの娘の夢を見られるように
この森もっと奥深く 埋もれさせてくれ
きみの林檎味の唇で









           
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題「クロックワーク ポエトリィ」

見てくれ 秒針と分針が絡み合い
朽ち果てた
世界の果ての大きな滝に立て掛けられた 大時計
ぼくはこんなにも矮小だ
聞いてくれ 鳩時計の断末魔
ロックンロール
血圧の上昇には気をつけろ 入浴はよせ
心臓のバルブが上死点で焼付くぞ
断頭器の振り子式ギロチン
その風切り音の鋭さを
我が秒針に与えよう

「どうですかエセ伯爵 ぼくの自信作は?」
「なっていない」
「エレガントさがない」
「いつも言っているだろう 時計に必要なのは針じゃない エレガントだと」
「針がない時計なんて・・・」
「時計職人の君は所詮 時計に勝ることはできない 
 何せ時計が君のエゴを生活を支えているのだから
 ましてや時間そのものなど 君が相手にできないほど
 遥かに優美 そして悠久なのだ」
「ぼくは甘えたくありません」
「それが甘え」
「逃げたくありません」
「同じく」

「ここを見回してみよ 勇猛果敢だった者は誰もいない
 成すべきを見据える者は留まってはいない
 他言は無用
 秒針の残像 刃紋に浮く蒼き色彩を思い出せ
 時計を作れ 時間を刻め」

エセ伯爵め
ぼくは優しくて美人で こっちの好きな時に
やらせてくれる女の子が欲しかった
こんなクォーツなんて要らない
青い文字盤のロレックスが欲しかった
カッコいいアルファ ロメオが欲しかった
グレコじゃないグレッヂのギターが欲しかった
こんなシガナイ時計職人になんて なりたくなかった
時計なんて嫌いだし
時間なんてのも嫌いだ
ぼくを醜く老いさせる この日々が憎らしい
「エセ伯爵 教えて下さい ぼくはどうすればいいのですか?」

ぼくは手段を選ばない
だけどぼくは時計職人の息子じゃない
雇われの ただの器用貧乏人
さっきから 吐き気が止まらない


「エセ伯爵 ぼくはどうすれば?」
「時計はなくとも 時間は回る」
鳴り止まないロックンロール

水っぽい汗が体温を たらたらと奪う
ゆっくり降りてくればいい 怖がらなくていい
時計の中心に降り立つように
目を回してダイブしろ
ぼくは悲しさが好きだから
皆 ぼくの元を去っていってくれたんだ

「エレガントを忘れるな」
「うるせーよ 分かったよ」

時計を作らないと 時間を作らないと
ぼくのためだけじゃなく 誰とかそれとかのためじゃなく
昼と夜が溶け合うように
波が砂に浸み込むように 雨が地面を叩くように
時計を作らないと 螺子を巻かないと
時間が 目に見える時間が 毎日が止まってしまう
毎日が止まったら 時計職人は用無しだ
毎日を動かすために ぼくが時計を作らなくては




吐いた




自我が こんなに ぼくを守ってくれている
ぼくを手放さないで
深すぎる 終りない同心円 螺旋状の思考から
ぼくを




お願いだ




白いページ 罫線上に 青い文字が ずっと走って
ぼくは
戻ってこれないかもしれない ぼくは
いつも ここに いた 紙の上の染みに なって いた

そうだ 浴槽を洗おう
ぼくが食った 牛や 豚や 鳥や 魚の数
ぼくが殺した虫の数
ぼくが吐き出した精子の数
食欲を性欲を 蓄えながら浴槽を
感謝しながら洗おう 
この体 この欲望を 清潔にしてくれる浴槽を


バスタブに 沈んで 泡を 弾けさせる


瞼を無くした貝が 沈んでゆく底は
内臓と意識を溶かす 遥かなる太古の海
「枠」を外して 広がりつづけるってことは
即ち 死は
永遠にオルガズム

19時間55分
ぼくは何度 果てただろう
全てを あらゆる 全てを 全ての 全てを
ぼくが 決めていた 
戻ってきた今だって そうだ 持続している ここに

ここで 何も怖がらなくていい
だけど それでは
恐れや 不安から 完全に解放される ということは
ぼく という 枠が すぐに 開いてしまう ということ
開かれすぎた ぼくは
あまりにも 無防備だ
体 肉体であることの ぼくという存在は
一つの生命 精神 維持装置としての 自我に 守られている
「ぼくという自我」は 現実に 失望する
「ここ と 向こう」 その感触の違いに

でも 分った
知覚では 捉えられない 領域を
ぼくは 見た そこにいた

「これは死だ」温かかった 優しかった
「これは愛だ」全てを許せた 全てを信じれた
19時間55分
ぼくは 何十回と死に
    何十回と愛し
    何十回と吐いた

ぼくは 今 何度もの今 連続の今 ここにいる
繰り返すことは 虚しいことじゃない
単純に生きているということ それ ただそれだけで
もう いいだろう
どこにも エセ伯爵なんて いないんだ

仕事に行こう
自我という枠が 命を こんなにも守ってくれている
「きみを 今から 許すよ」




ありがとう





時計が12進法で回りだす




ねえ こんな
ぼくの 時間の回し方って 少し変かい?






題「お前が死ぬべきだったのに」


私には、物事の正しさ、何かしらの真理、確信、誠を、得よう
それらに、近付こうという、考え、向上心が、ありません。
出世や裕福さ、社会的に、自らを高めようという、生活意欲が、ありません。
何一つ自信が、ありません。矛盾は、溢れんばかりに、あります。
精神的なサドマゾ、自傷的なナルシズム、薄っぺらいエゴイズム
屈折したコンプレックス、短絡的で極端、卑劣さ、卑怯さ、稚拙さ、幼稚さ。

悲しいことがあると、ただ悲しさに、沈むばかり。
苦しいことがあると、ただ苦しさに、沈むばかり。
別に、これといって、何もなくとも、悲しく、苦しいです。
それら悲観に抗する、強さや、知性、思考能力、判断力がありません。
だから、精神障害、心の病気は
その辺の、ごく当たり前の、物事の考え方
捉え方、認知の不足、から、きているのだと思います。

今日、施設を半日で早退しました。
地震のこと、知人の安否、不安、悲観、精神的不調を、言い訳にしました。
所長は、結局、いつも「プラス思考で」と言います。
「プラス思考」という回路は、私にありません。
シラフで、そのような考え方自体、経験したことも、実感したことも、ありません。
アッパーを摂っていた頃は、時折ハイパープラス思考でしたが。
普段は常に、何も、何事も、無くても「マイナス」なんです。
いつも不調で、いつも不安で、いつも悲観で
いつも何に対して、誰に対して、でもなく
ただ、オドオドし、ビクビクしています。
ドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリン、セルトニン
肯定性脳内物質の分泌不足、とでも言えば、それまでです。
そういう理由、言い訳で、精神医学的には、済みます。

常に、諦めます。
常に、面倒から逃げます。
常に、楽であろうとします。
その為には、平気で、ウソを言います。
努力や頑張ること、我慢すること、に耐えられません。
疲れること、苦になること、一切を嫌います。それら一切から逃げます。
逃げる為なら、少しばかりの労力は、惜しみません。

地震があってから、不調で、不安と悲観に、いつも通り、浸かっていました。
でも、分かったんです。何が私に足りないのか。
「薬物」が足りてなかったのです。
先日、書いたように、自発的なメタドン処置
数時間おきに、8~10摂っていました。
今日帰ってきて、いつも通りウツが酷く
今まで通り、自分を甘やかして
60ほど、摂りました。
心に平穏が訪れました。
不安定に、ただ、揺れるばかりだった、水面に
一つの波がおきて、そのあと、さーっと、静かに、なりました。
「プラス」ではないものの「マイナス」でもない。
これが、普通の人にとっての、普通の状態なのでしょう。
私には「普通」が不足していたんです。

おっしゃる通り、自分を責める癖があります。
薬物をやってきた、やっているという後ろめたさ
障害があるという劣等感
体力、精神力のなさ、知能の低さ、負の感情の連鎖
そんなのばかりです。
けれど、一番、何が、自分の「負の根」なのかと言えば
それはTを失ったことです。
何度か書きました通り、Tに薬物を教えました。
私達二人は、そろって、過去、やりたい放題やって
自業自得、因果応報
Tは、重いウツがあったとはいえ、直接的には、ODです。
Tの為、弔い、とか、責任とか、そういうことから
いつだって、今だって、逃げています。
お墓には、過去二回しか、行っていません。
ご家族に、彼に薬物を教えた事、知らせていません。

あと数日でTの命日です。
多分、いえ、お墓には行かないです。
Tの作品に、また向き合います。

こうして、雄弁になるのは、ご察しの通り
薬物の効能です。
これでいいです。
足りなくなったら、また摂れば、「ここ、普通」に戻れます。
こんなことを書いて+++++さんに、どうこう思われよう
とか、計算は無いです。事実を書いているだけです。
失望されても、軽蔑されても、それは、常識的に考えれば、然るべきです。
ただ、私にとって何が必要なのか、不可欠なのか、改めて知りましたから。
薬と詩です。その二つです。

一つ
今、答えが見えたので、辛くないです。
今、一時的な、状態でしかない、のは分かっています。
ならば、その一時的を持続させるだけです。
といいますか、いつも、こうなんです。
結局、何かしらの薬物や植物、化学物質に、行きつくんです。
それらを、摂るということは
考え、思い、感じる、脳味噌を、直に、いじるということです。
だから、単純に、純粋に、手っ取り早く、効率良く、楽です。
これからも、足りなくなると、苦しみ
補えると、安定する、いままで通り
その繰り返しが、私の生き方、生活様式です。

二つ
私の支えとなる物は、Tが遺した言葉であり、詩です。
薬物の摂る量を減らすと同時に、彼の詩からも離れていました。
彼の、詩は、言語化されたドラッグです。
自ら、そう公言しています。
私が、当然、好きな訳です。
ジャンキーですから、切れると、様々な禁断症状が出ます。
薬と詩、それがあれば、それでいいんです。
何年も、何度も、何周も、同じ所を回って、今、ここに、います。

人生に二度目は無いし、過去も未来も、ここにはありません。無いです。
ここに、あるのは、唯、今現在という、この、現実だけです。
天国も地獄も、今、こうして、ここに、あります。

これらは、いわゆる自慰的な自己満足、自己帰結ですが
一種の、エンターテインメントでも、あります。

そんな、感じの、今夜です。



http://ping.blogmura.com/xmlrpc/i4rfhd74jt2h




不要 もしくは 不足
それは ヒトが 考える 事象でしかない
不要は 無い 不足も 無い
全ては 歯車の 噛み合い 

歯車と 歯車は 数と 数の 関係
それは 絶対 

歯が 因が 一つ 欠けると 
回転 という 果が 変化する

回転の 始まり
時間の 出発は 数多 有る が
時間に 終了は 無い
無限への 進行
それも 数と 数の 関係

無 という 数は 存在しない
無が 存在しえる 場には
1へ向けての 因 
移行の 開始 時間の 開始が 存在する
その 数列に 果ては 無い

その 果ては 神の座す 場である
私達は そこに 存在しえない
しかし 私達は 
そこを 
想像 想い 思考 思い を 馳せることが出来る

その時 人は 神へと 視線を 送っている
日々 時々 時の 経過の上
私達は 神へと 向かっているのである





この、未曾有の災害時に
詩を書くのは、野蛮な気がして
ここしばらくの新作を削除しました。

どーでも、いいことですね。
すみません。

本当、俺って熱しやすいのです。

ネトゲもそこそこに
最近は現代詩の投稿サイトに出入りしてます。

新作も五年ぶりくらいか。
二篇書けました。

内容はエロいです。
チンコとかオナニーとかピストン運動とか。
ポツポツと出てきます。

ま、アートとエロを分離して考えられるほど
アタマ固くないので。エロって、いいよね。

あー、マジで贅沢言いません。
可愛い人でも綺麗な人でも構いません。
彼女に欲しいです。

もー、俺って本当、遠慮がち。

やや、そんなことじゃなくて。
ええと、その現代詩サイトでは
ポイント制があり、感想も書けます。

出来るだけ読んで、イイなと思ったら
ポイントと、ちょっと感想を書いてます。

俺も感想を書いてもらうと嬉しいので。
誰かが喜ぶなら、その行いをするのは良いことだ。
と、偽善者の俺は思い、実行するのです。

ま、そのサイト内でのことで
リアルでは、もー、ダメダメですけども。

明日は受診日だから、休みだー。
これからネトゲしよー。




銀に回転する木霊 切り裂く稲妻は金
雷鳴 砕け散り 緋色の星群
飛来する箒星 末尾 流れ 弾け  
灼熱の 列火 連なり 街は 黒く 崩れてゆく
その様が スプーンを 真似た 冷たく 固い
目蓋を スクリーンに 幻灯機 稼働する

無声 否 無音の 只中で
グラつく眩暈 キリキリと頭痛へ
変成する 感覚神経への刺激
血肉は 精神より狡猾
罌粟の煙へ 条件反射を模して
求愛 否 愛欲 否 性欲 否 もっと
原始 原初 化学物質 ケミカルと
レセプター 脳細胞の 単純明快な 結合
それも 連続して 唯一の 具体的な
場すら無い 何処かへの 到達 
それはシフト 移行 沈下 上昇 開放 収縮
ミニマムなリバーブ 震え リピート 
ループする リフレインの 無限軌道の 歩みに
聴覚で感知できる 足音は 無い
せめて こうして 足跡を ペンで 書き残して



 ここで 静寂が 身籠って いるのは
 色彩 淡い水性の 変調律
 それが胎動 静から 
 泡 涌いて 否 生まれて
 響き 揺れる 水面の裏 奥 底
 ひとりぼっちの貝 
 もの言わぬ 唇が 囁く 歌 ここに



静寂から滲んでくる脈音 その余韻
月影にだけ生える苔の薄緑
故郷を無くした詩人 ロンデルを詠う
主の側 蒼い馬が 軽く 尾を振る


静寂から毀れ落ちる 硬いエコーの笑み
森に降る霧雨は 夜針 繊細な刺激
大木の穴を覆う 羊歯の上に佇む みなしご
盗んだ真鍮の懐中時計 もう動かない


静寂から生えてくる 不安の芽
麻の苦い香り まだ未熟な 希望の扱い方
老人は我慢できず 沈黙の中 枯れ落ちる
酔狂な若者たちは 夜中みな 踊り狂う


静寂から浮き上がる 捨て犬の小言
見世物小屋から逃げた 小人のでっちあげ
六才になると 子供は皆 背中に六茫星を 彫られる 
艶のない蝋細工の聖母 砒素が染み込んだ聖書

大小 強弱 高低 
意味も 価値も 何も 無い 音が 
目眩の中 木枯らしになって 渦を巻く

その螺旋 軌跡を 言葉に してしまうと
こうして実に くだらない 詩に成り下がる 

夢幻は 風前に昇る 煙
ただ その 喫味を 
ただ 無垢に 愉しみ 今宵を過ごす








艶やかに唇濡れ 薄紫 柔らかい澱み 胸の奥底に 藍色の沼は
甘く渦巻く 鬱血 指先の冷たさ ぬるい痺れ 重い流砂状の心
沼辺の風草靡く廃土の奥に 優しげに 傾いた
脊髄の鐘楼が 鈍く軋んで揺れている


また? 沈んだ? 


また 血と肉の外に 意識だけ 浮かせては 
命の綱として おくのだろう ほら また 


もう 行ってしまったよ


現実深度 度合の目測 不明確に 時間は眠っている それは
泥の中 沼の中心に埋まっている 沈黙の重み
射してくる 赤みを帯び始めた陽にも 応えずに
喪失 不在の数だけの 邂逅 愛 滲ませて 


液状に 沼に 
なだらかに垂れ 溶けてくるのは 
ただ一つの ただ一つへの 全てへの
融解へ向け 流れてくるのは
救済ではない 苦難ではない 一事象 


これが 物語の ただの一章ならどうだ 楽しめる しかし 
この嘘は 誰の為の逸話でもない 事実 誰の場所でもない 
ここには元々 何も無い 無二の 完全なる停滞 
球状に均衡する 重力と浮力の芯


見よ 現在 ぼくだけの 現実を ぼくよ 夜色の留まりよ


喋るな その一息を吐く為に 重く 温い沈澱から 浮き出たしたばかりに
逃した才気を 悔いた日々だったろう 消えるべきは 言葉 道具 主観
ここに 観点は 一つも 無かった
沈む都度 ぼくが置いたのだ 目印に 逃走の経路に 


そうして ほら 逃げたろう? 


何度も 当然と 帰るように 
息を継ぐように 自然と 意識を手繰って


ほら 悔いながら


逃避距離 飛び去る 放棄 開放と純真 慈愛 せめて 聴いていろ
絶え間無く 発生し 絡み 入組む 逆路を 駆け 離反する 一現象の
乱雑な 滑走の くぐもった 残響を


黒く掠れだした鐘音は 低く煤けた夕闇を振り乱して 駆け上がり
ゆっくりと 空ろに 引き込まれる あらゆる気体の 過ぎゆく時間の 
色素が攪拌される 沼の色は やがて熟して藍色に 
薄汚れた寝床の上に 胎児のように 渦巻いてゆくだろう


胸は涙の熱さだ 

仮の死の 間際の 

暖かい  

今こそ 黙示を 

藍色に 生まれくる 

ぼくという  在り方よ


  
プロフィール
HN:
ユキオ
性別:
男性
職業:
酔いどれ船乗り
趣味:
猫いじり ベスパいじり 古着屋巡り
自己紹介:
リアルにマダオ。
悲観的快楽主義。
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